欧州トップリーグでの軌跡――レスターとヴィラで証明した勝者の遺伝子
ティーレマンスのキャリアを紐解くと、彼が所属したほぼすべてのクラブにおいて、重要なトロフィー獲得を決定づける劇的な活躍を見せてきたことが分かる。若くしてリーグ制覇を経験したアンデルレヒトから、2017年に2500万ユーロの移籍金でASモナコへ移籍。モナコではレオナルド・ジャルディム監督や、ベルギー代表アシスタントコーチでもあったティエリ・アンリ監督の指導のもと、守備のブロック構築やプレッシングといったリーグ・アン特有のフィジカル戦術に適応する移行期を過ごした。そして2019年、イングランドの舞台へと移ることになる。
レスター・シティでの彼のレガシーは、2021年のFAカップ決勝において永遠のものとなった。チェルシーとの大一番において、後半63分に彼が放った約30ヤードの弾丸ロングシュートはゴールネットの左上隅を射抜き、クラブ創設137年目にして初のFAカップ戴冠をもたらした。このパフォーマンスにより彼は同決勝のマッチ・オブ・ザ・マッチ(MOM)に選出され、イングランドフットボール界におけるトップクラスのミッドフィールダーとしての評価を確固たるものにした。レスターでは通算195試合に出場して28ゴールを挙げ、チームの2度のプレミアリーグ5位フィニッシュやEL、カンファレンスリーグ準決勝進出に大きく貢献した。
さらに、2023年にフリートランスファーで加入したアストン・ヴィラでも、その勝負強さは健在であった。ウナイ・エメリ監督率いるチームで、2025/26シーズンのUEFAヨーロッパリーグ(EL)決勝に進出した際、フライブルクを相手に見事なボレーシュートで先制ゴールをマークし、3-0の快勝とクラブのEL初制覇に多大な貢献を果たした。ベルギー代表としても通算90キャップを数え、キャプテンとして臨んだ2026年FIFAワールドカップ(W杯)ではチームをベスト8に導くなど、ピッチ上でのリーダーシップと強固なパーソナリティは折り紙付きである。

※成績は国内リーグ戦、国内カップ戦(FAカップおよびEFLカップ等)、欧州カップ戦(CL、EL、UECLなど)の合計。



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